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ロサンゼルス留学だより

University of California, Los Angeles

Rancho Los Amigos National Rehabilitation Center

 

平成21年卒の貴島 賢と申します。2022年よりアメリカはロサンゼルスにあるUCLAに留学いたしましたのでご報告いたします。

ロサンゼルスはアメリカ国内ではニューヨークに次ぐ第2の都市で、ハリウッドに代表されるエンターテインメント産業の中心地として知られ、陽気な雰囲気のビーチタウンが数多く存在します。沿岸部は西岸海洋性気候、内陸部は砂漠気候であり、ロサンゼルスに来て数ヶ月が経ちますが雨が降ったのは合計3秒くらいしかなく、毎日夏空が広がっており、非常に温暖で過ごしやすく感じられます。ご存知の通り映画産業が盛んですが、その背景は、初期の映画撮影では高い光度必要であり、曇天・雨天や室内撮影では多くの照明が必要でありましたが、ロサンゼルスの夏季に降雨が少ない気候は戸外撮影には最適の地であった、ということらしいです。

UCLAはロサンゼルスの主要な観光地であるハリウッドやサンタモニカビーチ、高級住宅地として知られるビバリーヒルズから数キロ圏内に位置しております。主要なカレッジや大学のランキングによって、世界で最も優れた大学にランク付けされることがよくあり、2021 年 10 月の時点で、27 人のノーベル賞受賞者、5 人のチューリング賞受賞者、1 人のフィールズ賞受賞者が、教職員、研究者、卒業生として UCLA に所属している、そうです。私が師事しているV.Reggie Edgerton先生は、UCLAのDepartment of Integrative Biology and Physiologyの教授であり、1968年からUCLAに在籍、脊髄損傷の研究で世界をリードされてきた方です。現在は、数十年におよぶ動物実験および基礎研究の成果を脊髄損傷患者に臨床応用していくフェーズに入っており、Edgerton先生の開発した脊髄電気刺激装置や、アメリカ国内外から送られてくる歩行補助ロボットスーツなどのディバイスを使用して、運動機能を失った方のunmet needsに応えるべく研究が進められております。基礎研究と医工連携の考え方を組み合わせて治療研究計画が立てられており、日本で研究している時とは異なるアプローチを学ぶことができ、有意義な時間を過ごせております。ここロサンゼルスで実際の患者様に治療介入をしている研究に携わることができておりますので、麻痺の残っている患者様のために、なにかできるものはないかと日々知恵を絞っているところです。

Edgerton先生は非常に優しく、また人格者でもあり、これまで数十年間ずっと、世界中の研究者の留学を受け入れて人材育成をしてきたそうです。そのような偉い先生ですが、毎朝、臨床研究を行うRancho Los Amigos National Rehabilitation Centerまで車で連れて行ってくれたり、昼食も毎日2人で食べようぜと言ってくれたり、仕事が早く終わった日は飲みに連れて行ってくれたりと、あまりの優しさに感動の毎日です。私の英語力がまだまだなのでコミュニケーションでの苦労はありますが、Ranchoまでの片道40分のEdgerton先生とのドライブで必死に勉強しているところです。

私が住んでいる場所はWestwoodというところで、本当かどうか分かりませんが、不動産屋さん曰く、アリアナグランデの家から車で10分くらいのところにあるそうです。マンションの部屋から出て3秒でプール、5秒でジム、3分で野外のバスケットボールコートがあるWestwood parkがあり、仕事のない日は、プールの横で研究の構想を練ったり、調べ物をしたりしております。Westwood parkのバスケコートには夕方になると学校終わりの学生や仕事終わりの方が集まり、人数がそろった時点で3on3や5on5のゲームが始まります。人種も歳もみんなバラバラですが、楽しくバスケして、ゲームが終わったら、good job!とか言ってハイタッチして別れます。怪我が怖くてアメリカではバスケをするつもりがなかったのですが、そんな素敵な光景をみて15年ぶりにバッシュを買ってしまい、暇があれば、みんなとバスケをしています。レベルは日によって大きく異なりますが、普通にダンクする連中もいたりして、とても刺激的です。このバスケコートで様々な出会いがあり、娘は渡米3日目で地元のバスケチームに入ることができたり、プールパーティに誘われてその人の自宅に行ってみるとビバリーヒルズの信じられないような大豪邸だったりと、素敵な非日常を楽しんでおります。

休日はロサンゼルス近郊を観光して回っております。アメリカ国内のインフレと記録的な円安のおかけで、ホテルに泊まる気になれないので、渡米してすぐに型落ちのキャンプ道具を安くで一式揃え、週末はアメリカの国立公園などでキャンプをしております。真夏に砂漠のど真ん中の国立公園でキャンプをしてときは暑くて死にそうでしたが、それもまた良い思い出でした。

アメリカの方は非常に気さくで、知らない人がスーパーや公園などですぐに話しかけてきます。最初はとても驚きましたが、みなさまとてもノリがよく、仲良くなることが多いです。アメリカに来ての一番の驚きは、アメリカ人が非常に優しいことでした。なにか困ったことがあったら気軽に助けてくれるし、相談すれば自分の思っている倍以上のことをしてくれます。体感で言うと週に1回くらいの割合で突然知らない人が話しかけてきて、助けてくれたり優しくしてくれるので、本当によい経験をさせてもらっております。またアメリカで生活をしていると、アメリカの方は、多様性を尊重し、挑戦する人間にはリスペクトを持って接する人が多いと感じます。家族とともに刺激的で素敵な環境で生活できる非常に貴重な経験をさせてもらっており、日々感謝しております。

このような素晴らしい留学の機会を与えてくださった中島康晴教授、岩本幸英名誉教授、大学院時代からお世話になっている岡田誠司教授(大阪大学)、またアメリカでの留学に関して様々なアドバイスを下さった有薗剛先生、前田健先生、坂井宏旭先生、林哲生先生、小早川和先生、横田和也先生、原正光先生、お力添えを頂いた全ての先生方にこの場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。

UCLA

 

Edgerton先生。美味しいメキシコ料理屋にて。

 

Westwoodのマンション。極楽です。

 

娘がバスケチームに入る。後の3人は同級生。

 

ハリウッド観光

 

サンフランシスコに遠征。ゴールデンゲートブリッジ。ロサンゼルスとの気温差にびっくり。

 

ジョシュアツリー国立公園。行ったことないけどナメック星を彷彿とさせる。

 

大谷翔平選手の応援。勝てば104年ぶりの10勝10本塁打の試合。残念ながら負けてしまいましたが、子供たちは大喜び。

 

娘のキンダーガーデンの修了式。

 

ロサンゼルスレイカーズのTシャツでソルバンク観光。こういう格好でうろうろしているとみんな笑顔で話しかけてきます。

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