九州大学 整形外科学教室
九州大学大学院医学研究院臨床医学部門
外科学講座整形外科学分野

お知らせ・イベント
岩本美帆先生が平成30年度 JOS Best Paper Awardを受賞されました

所属機関名:九州大学大学院

氏名:岩本美帆

賞の正式名称:平成30年度 JOS Best Paper Award

受賞年月日: 令和元年5月8日

受賞タイトル: Clinical outcomes of conservative treatment with a non-weight-bearing abduction brace for Legg-Calvé-Perthes disease

 

この度、平成30年度 JOS Paper Awardを受賞致しましたのでご報告させて頂きます。私は股関節グループの中でも、発育性股関節形成不全(DDH)と小児股関節疾患の研究を行っております。ぺルテス病の治療法は近年、球形大腿骨頭を獲得することを目的としたcontainment療法が主流となっています。中でも装具を用いたcontainment療法による保存治療が第一選択となっており、当科では以前より西尾式片側外転免荷装具を用いています。大半は良好な成績を辿りますが中には変形が残存する患者が存在します。しかし、日本における外転免荷装具を用いたぺルテス病治療の報告はごくわずかしかありません。本研究では、西尾式外転免荷装具の治療成績と、その影響因子を調べ、装具治療の限界を知ることを目的としました。ぺルテス病患者130人から得られたデータより解析を行った結果、発症時年齢が8.4歳以下で、骨頭の壊死範囲を示すCatterall分類がIまたはII、もしくは外側圧壊の程度を示すLateral pillar分類AまたはBの因子を持つ患者は成績良好であることが判明しました。以上より、上記のグループに含まれない患者には手術といった代替治療が選択肢であることを示している、といった内容をまとめた論文を報告しました(Journal of Orthopaedic Science 2018)。最後になりましたが、大学院進学の機会を与えて下さいました岩本幸英名誉教授、ならびに大学院での研究におきまして熱心にご指導を賜りました中島康晴教授に深く感謝を申し上げます。また、この研究は、九州大学病院と福岡市立こども病院のぺルテス病患者を対象としており、長年大切に保管されてきた貴重な資料なしでは決して成し得ませんでした。直接ご協力をいただきました高村和幸先生、中村幸之先生、山口亮介先生、河野裕介先生はじめ、福岡市立こども病院の諸先生方にこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。本賞を励みに今後とも精進してまいりたいと思います。今後ともご指導ご鞭撻のほど何卒宜しくお願い申し上げます。