九州大学 整形外科学教室
九州大学大学院医学研究院臨床医学部門
外科学講座整形外科学分野

専門グループ紹介
膝関節グループ

膝関節の傷病に対しては、濵井 敏、赤崎幸穂、津嶋秀俊、川原慎也の4名で担当しております。

 

中高年の膝の痛みの原因として頻度の高い変形性関節症や、スポーツによる傷害で多い前十字靱帯損傷や半月板損傷などを主に、様々な膝関節関連疾患に対して、人工膝関節(全置換術、単顆置換術、再置換術)、膝関節周囲骨切り術、関節鏡視下靭帯再建術、関節鏡視下半月板切除・縫合術といった全ての手術を行っております。

 

① 変形性膝関節症
変形性膝関節症は、加齢・肥満・生活様式などを原因として、膝の軟骨が変性し体重がかかる部分で消失するものです。

関節の変形を認め、主な症状は動作時の痛みであり、関節の滑らかな動きの機能も障害されています。

痛みや動きが悪くなったことにより、歩行などの日常生活動作に不自由があり、お薬などの保存療法では効果がない場合は手術の適応となります。

方法として、主に人工関節置換術(全置換術:大腿骨<太ももの骨>側・脛骨<すねの骨>側・膝蓋骨<お皿の骨>すべてを入れ替えます。単顆置換術:大腿骨側・脛骨側の障害のある部位<内側もしくは外側>のみを入れ替えます)と膝関節周囲骨切り術があります。

 

 

人工関節置換術は、高齢の方で末期関節症に対して有用な手術です。

術前計画を骨モデル使用の3次元的な正確な評価のもとで行い、術中では、ナビゲーションシステムやオーダーメイド骨切り器具を用いるなどして、従来の方法よりも正確な設置を獲得できております。

また、新しいデザインコンセプトを取り入れた機種を用いることで、患者さんの術後満足度を高める努力をしております。

 

詳しくはこちらもご覧下さい。

 

 

               人工膝関節全置換術                 ナビゲーションシステムを使用した手術

 

膝関節周囲骨切り術は、活動性の高い中高年の方で進行期関節症に対して有用な手術です。

人工膝関節のように骨表面を金属で置換するものではなく、荷重時の疼痛を軽減する目的に、病側に過度にかかっている体重の負担を健側に分散させるものです。

最近全国的にも見直され症例数が増加しており、進歩が著しい分野です。

術式も、従来はO脚で体重の負担が内側に集中している方に対して、X脚へと矯正する高位脛骨骨切り術がほとんどでしたが、O脚やX脚の変形が大腿骨側にあるのか、脛骨側にあるのか、その両方にあるのかによって、大腿骨側と脛骨側の骨切りを使い分け、時には両方同時に行うことで正常な膝関節形態を目指しております。

 

 

② 膝のスポーツ外傷に対する関節鏡視下手術
1)前十字靱帯(ACL)などの靱帯損傷
膝を強くねじった際に生ずる怪我で、膝が不安定になり、スポーツができなくなったり、後に半月板を傷めたりする原因となります。関節鏡を使って、膝周囲の腱を用いた靱帯再建術を、最新の方法を用いて行っており、良好な成績を得ています。

 

 

2)半月板損傷
半月板は膝の軟骨の荷重分散のために大切なクッションであり、断裂すると痛みや軟骨変性の原因となります。治癒する能力のない部分の断裂部に対しては切除を行いますが、血行がある部分の断裂に対しては縫合して、可能な限り修復するようにしています。

 

 

 

当グループでは手術療法もしくは保存療法の適応をしっかりと見極め、手術が必要な場合は病状程度を考慮し適切な方法を選択し、どの方法を用いても患者さまが満足、納得していただける治療をおこなうよう心がけております。

膝関節についてお困りのことがありましたら、当科へご相談されてください。