九州大学 整形外科学教室
九州大学大学院医学研究院臨床医学部門
外科学講座整形外科学分野

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濱井 敏先生が JOSSM-USA Traveling Fellowship に参加されました

2018 JOSSM-USA Traveling Fellowship 報告記

九州大学 整形外科

濵井 敏

 

この度, 2017年9月8日・9日宮崎にて開催された,第43回日本整形外科スポーツ医学会(JOSSM)学術集会でJOSSM-USA Traveling Fellowを受賞し, 2018年7月1日から20日の約3週間に渡り, 宮崎大学の山口奈美先生(専門:膝・足関節), 名古屋市立大学の武長徹也先生(専門:肩・肘関節)と, 米国スポーツ整形外科を代表する4施設: Univ. of California, San Francisco (UCSF) Medical Center (ホスト:Dr. C. Benjamin Ma), Univ. of Pittsburg Medical Center (UPMC) Sports Medicine (ホスト:Dr. Freddie H. Fu), Univ. of Massachusetts (Umass) Memorial Health Care (ホスト:Dr. Brian Busconi), Hospital for Special Surgery (ホスト:Drs. John G. Kennedy, Stephen J. O’Brien)の4施設を訪問するとともに, San Diegoで開催された米国整形外科スポーツ医学会(American Orthopaedic Society for Sports Medicine: AOSSM) Annual Meeting 2018に参加させて頂きましたので, ご報告させて頂きます.

 

UCSF Medical Center(7月2日~4日, サンフランシスコ):今回のtravelling fellowship最初のホストは肩膝関節を専門とされているC. Benjamin Ma先生でした(写真1上段). Sports Medicineのチーフであり, 各分野でエキスパートの先生方の手術を自由に見学する機会を頂きました. お互いの研究成果を披露して意見交換する場を設けて頂いたことも貴重な経験となりました(写真2上段). 独立記念日にはご家族・愛犬とのLands End Lookout, Golden Gate Bridge Parkでのトレッキングや, ご自宅での花火観覧に招待して頂くなど, とても温かく迎えて頂きました. サンフランシスコ滞在中には, 教室の河野祐介先生を含むスタンフォード大学及びUCSFに留学中の日本人research fellowの先生方と情報交換する機会もありました.

 

AOSSM Annual Meeting 2018(7月5日~8日, サンディエゴ):各セッションが厳選された演題とショートレクチャー, 数例の症例検討から構成されており, 各々が専門とするセッションを聴講し勉強になりました(写真3上段). Traveling FellowとしてWelcome receptionやFamily Night on the USS Midway などのSocial eventsにも参加しましたが, 多くの先生方が家族連れで参加している和やかな雰囲気が印象的でした(写真3下段). 学会期間中に, サンディエゴに留学中の横山信彦先生(Sanford Burnham Prebys) と戸次大史先生(Scrips研究所), 熊丸浩仁先生 (UCSD)に, ラ・ホヤ・コーヴやソーク研究所などの名所観光巡りやガスランプ・クォーターでの二次会にも付き合って頂き, 楽しい夜を過ごすこともできました.

 

UPMC Sports Medicine(7月9日~11日, ピッツバーグ):午前はホストのFreddie H. Fu先生の外来とACL再建術の見学(写真1下段), 午後はNFLスティーラーズとNHLペンギンズの巨大なSports Complex, ならびに研究施設(Biodynamics Lab., Orthopaedics Robotics Lab., Orthopaedics Engineering Lab., Center for Cellular & Molecular Engineering)のツアー, 更にはMt. Washingtonや学びの聖堂などの名所観光にディナーと,長井寛斗先生(神戸大)をはじめとする多くの日本人research fellowの先生方にも大変お世話になり,とても充実した日程を過ごすことができました. 最終日には我々のプレゼンに交えて, Fu先生から直々にAnatomic Individualized ACL再建術の情熱的レクチャーを受ける機会も得られました.

 

UmassMemorial Medical Center(7月12日~14日,ボストン):ホストのBrian Busconi先生は肩膝股関節の鏡視下手術を中心に年間約800件の手術を行う一方, ボストンレッドソックスのチームドクターとしてメジャーからアカデミーまで全カテゴリーのトレーナーから送られる画像やレポートを毎日チェックして対応されていました.私達の訪問日はレッドソックスの3A (Paw Sox)の試合があり, ベンチ内から観戦する機会をくださりました(写真4上段). 2日目には, Sports Medicineのfellowsと共にCadaver Workshopに参加して, Meniscal root tear repair, PCL再建, OATSなどのtrainingを行うこともできました.

 

HSS(7月16日~18日, ニューヨーク):最後の訪問地であるHSSでのフェローシップは, 我々のプレゼンテーションで始まりました. 多くのfellowと共にSports MedicineチーフであるScott A. Rodeo先生も出席され, ご質問も頂きました(写真2下段). Foot & Ankleを専門とされているホストJohn G. Kennedy先生の外来見学や, 40室ある手術室で行われている数多くの様々な手術の中から, もう一人のホストであるStephen J. O’Brien先生の膝関節手術や, 年間450件の股関節鏡を行うBryan T. Kelly先生の手術などを見学させて頂きました. 隣接するresearch buildingの見学, Irish Steakhouseでのディナー(写真4下段)に招待して頂くなど, 下園由泰先生(京都大)をはじめとするHSS留学中の先生方にも大変お世話になり, とても充実した3日間を過ごしました.

 

どの施設でもJOSSMからのTraveling Fellowということで非常に歓待を受け, 各分野でエキスパートの先生方の鏡視下手術を数多く見学することができました. 外来での診療や基礎研究の施設の見学も大変興味深いものがあり, 豊富な手術症例数と効率的な手術室の運用,充実した研究施設や巨大なSports complex施設などに驚かされました. 英会話に苦戦しながらも, これまで取り組んできたスポーツに関連する動作解析の研究成果を披露し意見交換できたことも貴重な経験となりました. 今後, 日々の診療や研究に生かせるように更に精進していきたいと思います.

 

末筆ではございますが, 推薦頂き, 何より快く送り出して頂きました中島康晴教授, 不在期間中に御助力頂きました股関節・膝関節グループおよび病棟の先生方にこの場をお借りしまして深く感謝申し上げます. また, 素晴らしい機会を与えて下さったJOSSM理事長の松本秀男先生,国際委員会アドバイザーの別府諸兄先生, 担当理事の菅谷啓之先生, 委員長の黒田良祐先生をはじめ委員の先生方,事務局の斉藤しおり様にも深く感謝申し上げます. 訪問先に留学中の先生方(長井寛斗先生, 中村智祐先生, 木原伸介先生, 井石智也先生, 千葉大輔先生, 鈴木智之先生, 田口将史先生, 下園由泰先生, 和田進先生, 藤井貴之先生, 岡野市郎先生)には現地で大変お世話なりました. 皆様に重ねて御礼申し上げます.

 

 

写真1: Traveling Fellowでお世話になったホストのMa先生(UCSF Medical Centerにて;上段), Fu先生(UPMC Sports Medicineにて;下段). Traveling Fellowメンバーは, 宮崎大学の山口奈美先生(専門:膝・足関節), 名古屋市立大学の武長徹也先生(専門:肩・肘関節).

 

 

写真2: UCSF Sports MedicineでのAcademic Exchange Session(上段), HSSでのプレゼンテーション(下段).

 

 

写真3:サンディエゴで開催されたAOSSM Annual Meeting 2018(上段), 最終日前夜に開催されたFamily Night on the USS Midway(下段).

 

 

写真4: UmassMemorial Medical Center訪問時のBusconi先生とのレッドソックス3A観戦(上段), HSS訪問時のKennedy先生・下園由泰先生(京都大)とのIrish Steakhouseでのディナー(下段).