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関節リウマチグループ
臨床 RAグループ写真(1)
概要
関節リウマチ・RA類縁疾患の診療は、中島康晴、赤崎幸穂、藤原稔史、津嶋秀俊、原大介の5名で行っております。
臨床実績
メンバー
教授
中島 康晴Yasuharu Nakashima
准教授(臨床免疫学講座)
山田 久方Hisakata Yamada
講師
赤崎 幸穂Yukio Akasaki
助教
藤原 稔史Toshihumi Fujiwara
助教
原 大介Daisuke Hara
業績一覧
代表的な疾患と治療法

生物学的製剤はメトトレキサートとともに必須治療薬剤となりました。現在はインフリキシマブ、エタネルセプト、アダリムマブ、トシリズマブ、アバタセプト、ゴリムマブ、セルトリズマブ、の7剤が使用できるようになり、インフリキシマブは後発品(バイオシミラー)も承認されています。加えて分子標的型合成抗リウマチ薬として、JAK阻害剤(トファシチニブ)が2013年に日本でも承認されました。欧州リウマチ学会(EULAR)による2016年の治療推奨では、メトトレキサートによる治療開始後6ヶ月以内に治療目標を到達できない場合は、生物学的製剤もしくはJAK阻害剤を使用することが推奨されています。リウマチ診療においては、メトトレキサートの使用はもちろんのこと、生物学的製剤もしくはJAK阻害剤のそれぞれの特徴を把握して上手に使用しなければいけない時代になりました。それとともに2次無効や副作用による離脱例も増えていきますので、第2、第3選択薬としての特徴も熟知する必要があります。

一般にTNFの抗体製剤であるインフリキシマブやアダリムマブの2次選択薬として、エタネルセプトやトシリズマブは奏功することが多いのですが、逆にエタネルセプト後の選択にインフリキシマブやアダリムマブは効果が少ないと言われています。福岡生物学的製剤治療研究会の多施設研究では、第2選択薬としてのトシリズマブはDAS寛解率60%と安定した結果が得られました。このような2次無効、3次無効症例に対しての経験を蓄積する必要があり、2018年より他施設での患者登録 (レジストリー) を開始しました。

薬物療法の進歩は続いていますが、関節機能障害が完全に消失したわけではありません。膝関節や股関節、肩関節の破壊が進行した方には、人工関節置換術を中心とした外科治療で日常生活の回復に努めています。技術の進歩により手や足の機能も回復できるようになってきました。たとえばリウマチの足趾変形は、足部の痛みで日常生活の大きな妨げとなりますが、従来の切除関節形成術は母趾の動きが悪くなることや、ハンマートウ変形の再発が問題でした。現在では、変形再発が少なく関節の動きも良好な関節温存手術を導入し、良好な成績が得られています(図:温存手術)。手指の変形についても、人工関節を用いた再建術を積極的に行っています。薬物治療と外科的治療を両輪に、より良いリウマチ治療に努めています。

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