肩関節グループ
概要
肩関節は、ものを持ち上げる、衣服の着脱、ボールを投げるなどの日常動作において重要な関節の一つです。そのため、肩関節痛や上肢の挙上困難といった症状は、日常生活動作を大きく制限する一因となります。患者さんの求めていること、希望していることを正しく理解し、最善で安全な医療を行うことが我々の使命であると考えます。そして患者さんに安心して医療を受けていただき、信頼していただけるように努めていきます。私たちは、肩関節外科手術を的確に行うことのできる医師の育成にも力を入れています。また、手術後のリハビリテーションは、専属の作業療法士と共に、可動域訓練や筋力増強訓練を行っております。適切な手術治療と段階的なリハビリテーションを提供することで、痛みを軽減し、肩関節機能を最大限に回復できるように努めています。
メンバー
代表的な疾患と治療法
反復性肩関節脱臼
反復性肩関節脱臼は、初回の肩関節脱臼後に比較的小さな外力で肩関節が容易に脱臼する症状が特徴的です。原因は、前下方の関節唇損傷が考えられます。また、上腕骨頭と関節窩の損傷で関節窩前下方に骨欠損(骨性Bankart lesion)や、上腕骨頭の後外側の陥没(Hill-Sachs lesion)を認めることがあります。当院では、脱臼不安定感が持続する患者さんに対して、関節唇修復術(鏡視下Bankart法
変形性肩関節症
肩関節の軟骨が変性すると、肩関節の痛みや挙げにくい症状が出現します。鎮痛薬や関節内注射などの保存治療を行っても症状が改善しない患者さんに対して、人工肩関節全置換術を行っております。人工肩関節全置換術は除痛効果に優れ、また肩関節の動き(可動域)を改善することが期待できます。 術前単純X線 術前CT 術後単純X線撮影 術後1年