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GRK5阻害による軟骨変性の抑制

概要:

有望なOA治療ターゲットとして、G protein-coupled receptor kinase 5 (GRK5)を見つけました(Sueishi T et al. Arthritis and Rheumatology 2020)。GRK5は、Gタンパク質共役受容体をリン酸化し、脱感作するキナーゼである一方、多数の細胞内タンパク質と相互作用して、細胞内シグナル伝達系の情報集積部位としての役割も推測されています。

具体的内容:

GRK5はヒト変性軟骨で高発現しています。GRK5ノックアウトマウスの軟骨細胞では、NFκBを介するMMP-13やIL-6の発現が著明に低下しており、そのOAモデルでは軟骨変性が抑制されることがわかりました。治療につなげる試みとして、GRK5阻害薬であり、既存薬であるアンレキサノクスを原薬としたOA疾患修飾治療の創薬を進めています。

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