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関節リウマチにおける自己抗体産生機構の解明

具体的内容:

関節リウマチ患者さんの血清中にはいくつか特徴的な自己抗体が検出されます。中でも抗シトルリン化タンパク抗体(ACPA)は特に疾患特異性が高く、発症前から検出されることも明らかになっており、その産生機構の理解は、関節リウマチの原因解明の鍵を握ると考えます。私たちはヒトACPAの遺伝子をマウスに導入することで、免疫寛容と呼ばれる細胞制御機構が破綻することが、ACPAの産生に必要であることを明らかにしました(Yamada H, J Immunol, 2018)(図1)。またACPAは通常IgG型の抗体ですが、一部の患者さんで検出されることが知られているIgM型のACPAは、リウマチ因子がACPAに結合し、形成されたものであることを明らかにしました(Haraguchi A, Clin Exp Rheumatol, 2018)(図2)。この様な免疫複合体は炎症誘導能が強いことがわかっており、関節リウマチ重症化への関与が推測されます。現在どの様な抗原が、どの様に、ACPAの産生を誘導しているか解析を続けています。

図1、図2

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