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関節滑膜組織の動的細胞機能解析

具体的内容:

関節リウマチの病変主座である関節滑膜組織は、正常では1-2層の滑膜表層細胞と、その下層のわずかな血管を含んだ脂肪組織で構成されています。この滑膜表層細胞は線維芽細胞と免疫細胞の一つであるマクロファージを含みますが、関節リウマチの滑膜組織ではこの滑膜表層細胞が重層化し、さらに表層下層にもT細胞を主体としたリンパ球や、血中の単球由来マクロファージなど、多くの免疫細胞が浸潤し、慢性炎症の組織像を呈しています。このような組織像がなぜ、どの様に形成されるか理解するためには、滑膜組織細胞の変化を動的に解析することが重要です。私たちはこれまでに、滑膜組織の組織形態を維持したまま長期間培養する方法を開発しています(Sakuraba K, Arthritis Rheumatol, 2015)(図5)。最近は滑膜表層に常在するマクロファージの、関節リウマチの病態に伴う遺伝子発現や細胞機能の変化を解析しています。これらの研究によって滑膜組織炎症の最上流に迫りたいと考えています。

図1

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