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寛骨臼移動術(TOA)の満足度調査

具体的内容:

TOAを施行された227人を対象に満足度を調べた結果、84%の患者さんが満足しておられました(図1)。統計解析から、より高い満足度には、術後の疼痛軽減と日常生活やスポーツにおける活動性の向上が関連していました。また、術前病期は満足度の予測因子であり、股関節症の進行度に応じた術式選択が重要であることを報告しました(Harada T, Hamai S, et al. Orthopedics 2021)。更に、TOA及びTHAの患者満足度を比較しました。40-60歳のDDHに起因するOAに対するTOA及びTHA適応は未だcontroversialです。1998年から2016年に当科で40-60歳のKL-IIに対してTOAを施行された118人とTHAを施行された19人、40-60歳のKL-IIIに対してTOAを施行された26人とTHAを施行された62人を対象(図2)に、それぞれpropensity scoreを用いて2群間の患者背景をマッチさせ、臨床成績を比較検討しました。その結果、40-60歳のKL-IIではTOA、40-60歳のKL-IIIではTHAが有意に満足度は高く、術前病期に応じた術式選択が重要であることを報告しました(Harada T, Hamai S, et al. Hip Int 2022)。

図1

図2

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