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生体股関節の3次元形態解析

発育性股関節形成不全(DDH)における寛骨臼のversionと大腿骨前捻、それらの和であるcombined anteversion(CA)の臨床的な病的意義として、疼痛発症年齢との関係を検討した結果、特にCAが大きいほど若くして発症しており、CAは生体股関節においても有用な指標であることを報告しました(Kohno Y, Nakashima Y, et al. CORR 2015)。また、大腿骨head-neck junctionにおける全周性の形態評価を行い、DDHでは頚部前上方のくびれが少なく、cam変形の頻度が正常大腿骨より高いことが分かりました(図)。Cam変形の頻度はOAの病期とも関連しており、DDHのcam変形は、骨盤骨切り術後の二次性FAIを引き起こし得るため、時にosteochondroplasty併用が必要という観点で注意を要する変形と思われます(Kohno Y, Nakashima Y, et al. JOR 2016)。

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