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寛骨臼移動術(TOA)前後の関節接触圧力変化

成人DDH患者に対するTOA前後の関節接触圧力について、術前後のCT画像を用いて有限要素解析を行った結果、術後の関節接触圧力は98.0%の症例で術前よりも改善し、64.7%の症例で関節接触圧力は正常化(< 4.1 MPa)しました。術後に関節接触圧力を正常化するためには、手術の際に十分な前方被覆を得ること、過剰な側方回転を避けることが重要であることを報告しました(Kitamura K, Fujii M, et al. J Arthroplasty 2022) (図)。また、同様に有限要素解析を用いてTOAシミュレーションでの側方回転の移動量を検討したところ、関節接触圧力が最小となる位置は個人差があることがわかりました。術前の前方被覆が不十分である症例や大腿骨頭の変形が大きい症例では側方回転だけでは関節接触圧力は正常化されにくいことを報告しました(Kitamura K, Fujii M, et al. BMC Musculoskelet Disord 2022)。

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