THAではカップ設置の正確性、精度が術後臨床成績に影響を与えるとされ、様々なナビゲーションデバイスが開発されています。比較的新しいデバイスであるaccelerometer-based portable navigation（HipAlign, OrthAlign社, 図1）は従来のCTベースもしくはイメージレスナビゲーションと比べて安価で導入しやすい利点があります。Conventional guideを使用した群とaccelerometer-based portable navigationを使用した群において、cup設置の正確性・精度をrandomized control studyで比較し、さらに術後CTとsimulation soft (Zed Hip, Lexi社)を使用してインピンジメントフリー可動域を比較した（図2）ところ、navigation群ではconventional群と比較して有意にcup設置精度(前方開角)が向上しており、シミュレーションにおける伸展・外旋可動域が向上していることを報告しました（Kiyohara M, Hamai S, et al. Int J Comput Assist Radiol Surg 2022）。

図1左：術中のレジストレーション、図1右：手元のコンソール画面

図2：股関節90度位での内旋シミュレーション